マスゲームをExcelで!?|JPEGを3bit画像に変換

mass Gadget

1) はじめに
みなさんこんにちは。新人ブロガー、トウキョウライフハックのあきまるです。
今日のテーマは、「マスゲーム」です。

テーマは「マスゲーム」なのですが、かの国の「マスゲーム」ではなく、学校や幼稚園の運動会などで行われているようなものをイメージしてください。今回はそれをエクセル上で再現したいと思います。

2) 色データの基礎知識
著作権の関係で、昔の名画を使おうと思います。葛飾北斎の代表作、『富嶽三十六景』を例にあげます。

ukiyoe-002
(葛飾北斎|富嶽三十六景)

こちらのようにJPEGなどの画像データとして取り込まれた画は、拡大すると一つ一つがドットになっています。例えば、上の画の左上部分を切り取るとこのようになっています。

03-dot

そして、この赤で囲んだ部分の色を抽出してみると、
Red:006/Green:007/Blue:035 の組合せでできた点になっているということがわかります。

04-color006-007-035

このRed/Green/Blueというのは光の三原色と言われ、この三種類の光の強さの段階の設定によって無限に色の再現性を高めることができます。ただ、一般的なWebの世界ではR/G/Bをそれぞれ256段階に設定することで実現できるすべての組合せが色の種類になっています。その色数は256✕256✕256=16,777,216色≒1,677万色(24bitカラー)と言われています。R/G/Bをすべて最小値の0とするとその色は黒になり、最大値の255に設定すると白になります。

04-color-02

「256」というのは、デジタル表現である2進数(0/1)で表現した場合、「11111111」と、1が8ケタ並んだ状態で表現されます。これを8bitと呼び、これでR/G/Bのうちの一色が表現されます。三色の組合せを表現するためには、8bit✕3色=24ケタの0/1が必要となるため24bitと呼ばれています。
さて、今回のテーマはマスゲームです。マスゲームは、この一つ一つの画素を参加するメンバーで表現し、全体を遠くから見たときに大きな絵となって表現されます。
このままでは、一画素、一画素それぞれが1,677万とおりの色彩表現となってしまい、表現のしようがありません。どのようにしたら良いでしょうか。

3) JPEGを8色画像に変換
今は、もうこのような技術は使われていませんが、20世紀の終わりごろのコンピュータの世界では8色表現と呼ばれるものがありました。写真や絵を、黒、青、赤、紫、緑、水色、黄、白の8色で表現する手法です。

04-color-03

マスゲームもこの手法を用いて再現することができます。

■使用するソフト
フリーソフトのサイトvectorに「いろさがし」というシェアウェアが紹介されていました。
こちらのソフトを使用することで、JPEG画像やBitmap画像を8色に減色することができます。「単純近似」と呼ばれる減色もあるのですが、今回は「誤差拡散」という手法を用います。

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プログラムを起動して、対象のJPEG画像を取り込んだ後に、右下の減色処理メニューから、「誤差拡散」、「8色」を選択します。「実行」をクリックすると変換作業に入ります。

■変換された画像
減色処理が終わるとこのように表示されている画像が少し変化します。

05-irosagashi-3

この画像自体を保存するとこのようになります。
・誤差拡散によって8色に減色されたJPEG画像(全体図)

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(富嶽三十六景の8色減色画像)

これをcsvファイルとしてエクスポートすることもできます。「csvファイル」→「csv書き出し」によって作成されたcsvデータをExcelで開くとこのようになります。

・csvデータ(一部)

06-excel-csv

こちらのcsvデータをExcelファイルで画像にしていきます。
・各画素データを色番号に変換

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・変換した色番号に対して「条件付き書式」を用いて彩色

07-excel-conversion-02

こうして各画素を色変換していくとExcelファイル上で、モザイク画像ができあがっていきます。

07-excel-conversion-03

そして、このモザイク画像を横640✕縦449ピクセル分Excelのセルに展開していくとこのような画像になります。

15-excelpicture
Excel-Picture

ただJPEGを貼っているだけの画像に見えますが、このExcelの一つ一つのセルがそれぞれの画素に付与された8色で展開されています。
今回は、Excel上で8色画像を展開しましたが、この画像の一画素を3センチ四方の色紙で作成していくと、横19.2m✕縦13.5mの巨大な絵を作成することもできますので使い方次第によっては面白い教育コンテンツになるかもしれません。

興味のある方は、こちらに作成したExcelファイルをアップロードしておきますので、ダウンロードして確認してみてください。

Download-02

最後まで読んでいただきありがとうございます。


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