羽田クロノゲート見学申込み
今回は、2020/08/29(土)に東京都大田区羽田にある、ヤマト運輸の「羽田クロノゲート」を見学してきましたので、その見学レポートです!
■Webからカンタン申込み
宅急便の配達時間の指定をしようと、ヤマト運輸の「クロネコメンバーズ」のサイトを利用した際に、偶然見つけたのが「羽田クロノゲート」のWebサイトでした。
「見学コース」のページが掲載されており、見学申し込みができるとあって、早速申込みをして見学にいってきたという次第です。企業さまの拠点を見学するので無料です。社会貢献的な活動をされているようです。
8/13に予約をした際に、直近の週末で空きがあったのが8/29でしたので、今日時点では、それほど混雑している様子ではないようでした。
羽田クロノゲート訪問
■アクセス&受付
最寄り駅は、京浜急行空港線「穴守稲荷駅」です。ここから歩いて5分程度。
住所が、「大田区羽田」なので、空港に近いのはいうまでもありません。施設は環状8号線沿いにそびえ立っており、外観はこのような感じです。
早速、受付棟に入り1Fで受付開始を待ちます。フロアはこのような展示でお出迎え。
ゆったりとしたフロア 宅急便トラック1号車 巨大なクロネコ 無人輸送機用モックアップ 宅急便コンパクト広告展示 羽田クロノゲート模型
受付が13:30開始。見学が14:00-15:30の90分コースでした。
見学時間としてはちょうどいいと思います。
13:30になると、受付が開始され予約した名前を告げて手続きを済ませます。
受付カウンター ソーシャルディスタンスマークの肉球 見学者用キット
解説は無線レシーバーを使用
無事に受付を済ませ、準備を終えると14:00になり見学のために受付棟から事務棟へ移動します。
受付棟から事務等へ(左へ) 事務棟エントランス 創業100年のあゆみ PUDOの紹介 見学者用ロッカー 写真撮影は2Fエントランスまで
見学の内容
■「宅急便」ビジネス紹介
ここからは、写真撮影、動画撮影、音声収録がいずれもNGでしたのでテキストでのお届けとなります。
見学は、事務棟で「宅急便」ビジネスのあゆみと宅急便の荷物の集配の仕組みを紹介するビデオを鑑賞するところから始まります。
ビデオを拝見した後、アテンダントの方の説明が始まります。
最初に「クロノゲート」のコトバの意味から説明。
クロノ(Chrono)は、ギリシャ神話で時間を司る神様の「クロノス」。
ゲート(Gate)は、アジア、日本の「ゲートウェイ」をあわせた造語なのだそうです。
決して、「クロネコ」の「クロ」ではないですよ~とのことでした。
■爆速の荷物の仕分け
次に、見学の本命でもある荷物の仕分けの様子を見学させていただきます。
1Fには、トラックをつけるピットがならんでおり、同時に104台のトラックの荷降ろし、積込みが可能とのこと。また、24時間365日稼働なので訪問した土曜日の昼も当然のように物流は動いていました。1Fで荷降ろしされた荷物は、2Fにベルトコンベアで運ばれていき仕訳の作業に入ります。
●仕向地バーコードをスキャン
送り状伝票から登録された仕向地向けのラベルが、荷物の上部または側面のどこかに貼ってあるので、それを5方向からスキャンして読み取り、その荷物の行き先を識別します。
●仕分けのイメージ
その後、仕向地を認識した荷物は、時速9km~10km程度で動いているベルトコンベアに流し込まれていきます。
そのベルトコンベアには、140㎝✕50㎝ぐらいの「セル」と呼ばれるパレットが連結されている形状になっており、一つのセルに一つの荷物が置かれていきます。そしてそのセルは、上に置かれた荷物がどこに仕向けられなければならないのかを認識しているので、仕向地別に分けるスロットが来たら、それぞれそのスロットに流し込まれていきます。
この流し込まれる仕組みが秀逸で、セル一つ一つにスポーツジムのランニングマシンのようなコンベアが仕込まれており、進行方向に向かって右や左に回転することで上に置かれた荷物を自在に動かすことが出来ます。この仕組を利用して左右に設置された仕向地別のスポットへ荷物を超高速で仕分けることが可能になっています。
このコンベアが24時間365日動いています。もちろん管理棟の管制室でこの仕分け作業を常に監視していますが、仕分け作業は無人で行われています。超高速で仕分けているので、1時間で最大48,000個の荷物を仕分けることが可能だとのこと。
イメージしやすいように例えてくれましたが、一つの荷物がみかん箱ぐらいだとすると10トントラック換算で75台分の物量になるそうです。
また、このコーナーではビデオによる解説もありましたが、1Fに到着した貨物を効率的にこの仕分けの作業ができるようにさまざまな工夫がなされています。
例えば、航空貨物用のカーゴは、カーゴを直接この物流ターミナルに送られてくるのですが、航空貨物用カーゴの下部にはキャリーがついていないため、ターミナルの床にあらかじめ、カーゴを転がせるようにするためのボールが組み込まれており、効率的に貨物を仕分けに送り込める仕掛けが施されているそうです。
また、宅急便を配送するために巨大なカゴに荷物を入れているのですが、そのカゴを使用することでトラックへの積載効率は60%程度まで落ちてしまうのだそうです。それでもそのカゴを使用することで荷降ろし、積込みの効率をあげるだけでなく、運送時の貨物の破損を防ぐ効果を担保しているとのことでした。
●付加価値機能の紹介
羽田クロノゲートは、単なる物流拠点としての機能だけでなく、より高い付加価値機能を載せたサービスを展開しているとのことでした。
- 修理機能:企業の修理拠点まで修理品を輸送することなく、クロノゲートで専門のスタッフが修理対応を行いユーザーへスピード返却。
- メディカル洗浄対応:医療機関へレンタルされる様々な機材を回収して洗浄・メンテナンスを代行するサービス
- 単身者家電レンタル:一時的な単身者向けに家電をレンタルし、都度その家電を洗浄・メンテナンスするサービス
- DMプリント&発送:オンラインでプリントを受注したDMを印刷し、そのまま「クロネコDM便」として発送するサービス
- 通関ローカライゼーション:通関の手続きを行い、同時に国内配送に必要な伝票などを貼付するローカライゼーション対応サービス
●管制室の見学
基本的には、関係者以外立ち入り禁止の高いセキュリティで守られている管理棟の管制室。
廊下からも内部がのぞきこめないように白いスモークで覆われているガラスなのですが、見学者向けに少しだけオープンにしてくれます。
テレビで鉄道の管制室の模様を特別に公開してくれることがありますが、それと似たような感じのスペースでした。無数の監視カメラと仕分けシステムが正常に作動しているかを常にモニタリングしています。
「デザインあ」展のような体感スペース
90分の見学コースのうち60分は、冒頭の紹介ビデオの視聴と物流の仕分け作業を見学する時間に使用されるのですが、後半の30分は、アトラクション的な感覚で、クロネコヤマトのサービスについて楽しく遊んでみようという時間になります。
直感的に思い出したのが、2018年に開催されていた「デザインあ」展です。
企業展示なので、内容こそまったく異なりますが、その展示に溢れるクリエイティビティと遊びゴコロが、「デザインあ」展によく似ていました。時間に限りがあったのですべての展示を楽しむことは出来ませんでしたが、濃密な時間だったとも思います。
最後に
冒頭でも照会しましたが、無線機を耳に装着してアテンダントの方が解説してくれるので、解説が聞き取れなくてよくわからなくなることもなく、集団の見学で取り残されて遅れてしまっても、前方で何が行われているのか様子がききとれるので、非常に快適に見学コースを巡ることが出来ます。
また、COVID-19対応の影響なのかもしれませんが、見学に行った際は、3人家族連れ二組含めて、全部で10人の見学でした。密にならないようしっかり配慮されているようです。
■来場記念品
見学の終わりには、来場記念品としてクロネコ型の輪ゴム、消しゴム、ストラップの入った来場記念品をいただけました。
ヤマト運輸さんは、クロネコのキャラクターを大切にされているのがよく伝わってきました。
触れていくうちにだんだんとかわいく感じてきますね。
こちらの記事を読んで興味を持たれたのでしたら、こちらのページから見学予約ができるので、確認されてみてはと思います。
■羽田クロノゲート サイト
「クロネコヤマトの宅急便」サービスは荷物を運んでくれるサービスですが、提供しているのは荷物を届けてくれることによって得られる、顧客の生活の価値の向上や快適さであることを学ばせてくれる時間となりました。
見学料は無料なので、お子様の夏休みの自由研究にもむいていると思いますし、週末の娯楽や、大人の社会科見学としても楽しい時間を過ごせると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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